僕が君に捧げる遺言

文章を書きます。湯涌付きの恋愛玄人。ピュアに生きたい筈だったのに

僕らのあたりまえが変わっていく。

「僕たちのあたりまえが変わっていく。」

 

 

インターネットが誕生して、スマートフォンが生まれたのと同じように、今年は今までに想像しえなかったものが当たり前になっていく年なのではないかと強く実感している。

 

例えばそれは仮想通貨だったり、宅配ボックスだったり、あるいはそれは浅学な自分では想像もしえない別のものかもしれない。

 

 

「何もないところに道は生まれない。歩く人が多くなれば、そこは道になるのだ。」

 

魯迅のセリフだが、この時代にはそこに道を作る人、つまり何もないところを開拓する人が次々と現れている印象だ。それはとてもありがたいことだ。

 

そしてもう一つありがたいことに、そうした開拓者の勇姿を僕らは認識しやすい時代に生きていると思う。

 

僕の好きなもの(主にはファッションやカルチャーだが)に限ってもここ数年で大きく変化してきた。

 

例えばアニメ

今でもアニメ制作会社の売り上げのメインにBlu-ray(所謂円盤)の売り上げというものがある。数年前、平成生まれの僕にとっては間違いなくアニメカルチャーの最盛期があった。(けいおん!涼宮ハルヒまどマギFateシリーズ、SAOなど)とてもいい時代だった。クールの終わりころになるとネットにはセルラン推移を見守るスレが盛り上がったりしたものだった。学生だった僕は2,3話しか収録されていない円盤をほいほい買うお金はなかったものの、オタクたちの「あーでもないこーでもない」という議論を楽しく眺めていた。

 

今でもそんな議論は、もちろんある。ただ今そのシステムそのものが大きく見直されている。

 

いうまでもなく、Netflixをはじめとする定額ストリーミング型サービスだ。

 

15年に国内でサービスが開始し、登録者数数千万人といるサービスなので特にここで触れる必要はないと思う。年末に秋葉原ヨドバシカメラを訪れたときテレビコーナーで最新型のテレビを物色していた時にいくつかの新型テレビのリモコンにはもれなくNetflixボタンが搭載されていたのには本当に驚いた。「この液晶を買う人はNetflixを登録していて当然だ。」とメーカー側が認識しているというのはすごいなと思ったし、「僕らのあたりまえが変わったんだ。」と強く実感した場面だった。

 

話は脱線したが、「円盤が売れない」といった嘆き、そしてそれによる製作者の労働現場の劣悪さが叫ばれて久しいが、視聴者がこうした膨大なライブラリーに一定金額を収めるという行動が定着することでアニメ業界の資金繰りや作品制作のかじ取りが大きく変化していくのではないか。

 

一説によれば、「結局現場の人間が得ている金額は変わらない」等の声は多く聞くがそれでも変化するのは「良い」ことだと思う。既存のシステムが低い位置にいるのならば、Netflixという黒船の襲来を機に日本アニメ業界の未来を明るく切り開いていってほしいと思う。

 

 

「何もないところに道は生まれない。歩く人が多くなれば、そこは道になるのだ。」

 

僕らのあたりまえは変わっていく

 

僕は浅学な人間なので自分の好きな分野でしかものを語ることはできないが、その小さな枠組みの中でも本当に昨年今年と大きな変化の兆しを感じる。

 

次の記事ではファッションに関しての「あたりまえ」に変わりつつあることを記していきたい。